シングルマザーが働く場合、子供の病気などでどうしても早退や欠勤せざるをえないことがあります。
「女性が多い職場はシングルマザーに理解がある」ということは確かにありますが、「女だからこそ理解がない」場合も同じぐらいあります。
強い人などは「私はそのぐらいで休まなかったわよ」なんて言われることも。
(あなたは私と状況が違ったでしょう・・・!と何度思ったことか)
私は今までいわゆる「オンナの職場」をいくつか経験してきましたが、女性ばかりの職場には、特有の嫌な部分もあれば楽しさもあります。
シングルマザーの事情を少しでも理解してもらえるよう、女の職場でうまくやっていくコツをつかみましょう。
言い返さない
あなたが新しい職場で働き始めたときは、仕事内容を全部理解できたと思えるまでは「とにかく、言い返さない」ことを守ってください。
私が以前、女性だけの調理場で働きはじめたときの初日、ある人が「いいかい?今日はとにかく、ハイハイとだけ言っているんだよ」と耳打ちしてくれました。
仕事が始まって二時間もすると、彼女の言っていた意味がよくわかりました。
いろいろな人が私に仕事を教えてくれるのですが、どれも人によってやり方が違うのです。
例えば、
Aさんが「これはタテにしてやってね」というかと思えば、Bさんは「タテじゃダメだよ。これはヨコにするんだよ」という具合。
その都度、最初に言われた教えを守り「ハイ」といって作業を変更していました。
このとき、
「いいえ。Aさんがタテにしてと言ったんです」
と言ってしまうとAさんが恥をかいたり、AさんBさんが仲が悪くなったりします。
そうなると、まず悪者にされるのは・・・。
「なによ・・私が無能みたいじゃない?言われた通りにしてるのに」
と思いたくなりますが、ここは自分のプライドよりも先のことを考えて、とにかく言われる通りにするのが一番です。
あなたが仕事がしっかりできるようになれば、あなたが覚えが悪いように見えたことはみんなが忘れてしまいますし、ちょっと気がきく人なら「人との付き合い方がよくわかっている人だな」と思ってもらえます。
「とにかく最初は口答えしない」
これは、私が今までいろいろな職場でいただいた中で、一番役立っているアドバイスです。
羨ましがられることをしない
女の職場での会話には家庭の話がよく出ますが、できるだけ他の人に羨ましがられるようなことは言わないほうがいいです。
「私はシングルマザーというだけで大変なんだから、ヤキモチやかなくてもいいでしょう・・」と思いますが、とにかく人のことが羨ましい人というのはどこにでもいますよね。
そういうタイプの人が職場にいるときは、「子供の成績がいい」「ダイエットに成功した」などの些細なことでも反応して意地悪してきたりするので、面倒くさいことになりそうだなと思ったら黙っていたほうがいいでしょう。
服装やアクセサリーについても、同じことが言えます。
悪口は否定せず、肯定せず
女性というのは、その場にいない人の悪口で盛り上がる傾向は少なからずあります。
「あの人とあんなに仲よさそうにしていたのに、いない所ではコレか・・」
と引いてしまうこと、よくありますよね。
職場でだれかの悪口大会が始まり、
「Aさんって××よね、そう思わない?」
のように同意を求められたら、
「そうなんですか」
と否定も肯定もしないことが大事です。
「そうですね」だと「ヘレンさんも同じように言っていた!」
と仲間にされてしまいますし、
「そうですかね」だと「ヘレンさんはAさんの味方なんだわ!」
とこれはこれでややこしいことになります。
悪口大会がはじまったら、
- 黙っている
- 同意も肯定もしない
- 芸能人の話に持っていく
などで話をそらし、間違っても参加をしてはいけません。
「ここだけの話」などありえないことを肝に銘じておきましょう。
男の人と仲良くしすぎない
女の職場といっても、男性が少人数含まれていたり、時々顔を出す男性社員がいることがあります。
職場の男性の人と打ち解けすぎて盛り上がったりしている女性がいると、
「男好き」
「男に媚をうっている」
とくだらないことを言い出す人が必ずいます。
職場の男性とは、女性に大してと同じか、やや事務的に接したほうが無難です。
とにかく平等にする
「羨ましがられることをしない」に通じますが、職場の誰かに何かをあげたり、してあげたりするときは、とにかくみんなに同じようにします。
飴玉一つでも、です。
仕事を手伝うのなら、他の人にも同じように手伝います。
とくに工場や調理場などのきつい仕事の人には、不平等に敏感な人が多かったように感じました。
仕事が辛いので、どうしても誰かが自分より楽そうに見えると苛立ってしまうのでしょう。
お土産を買う
特に中高年の女性が多い職場では、休みを取って帰省した時などは、ごく安いものでいいので職場全員にお土産を買っていきましょう。
また、子供の病気でお休みをした翌日も、コンビニで買ったもので構わないのでお菓子を持っていくといいです。
「もう、本っ当にすみませんでした!」
という姿勢も大事ですが、女性はお菓子をもらうと少し態度が軟化する傾向があるので、お土産は有効です。
自分がない?
ここまで読んで、「これじゃあまりにも自分がない」「ここまでしたくない」と思う人もいるかもしれません。
ただ、子供に手がかかる時期のシングルマザーにとって、職場は自己表現の場ではなく生活のためにお金を稼ぎに行く場所です。
「言いたいことを言う」「本当の自分を出す」ことよりも、今を無難にやり過ごすことのほうが大事ではないですか?
うまく摩擦を避けながら、仕事そのものを充実させたほうが毎日がやりやすくなりませんか?
ただでさえ、「自己責任」「わがまま」「優遇されている」と言われがちなシングルマザーですから、したたかさは必要です。
エネルギーは、他人との摩擦よりも子供と自分の幸福のために使いましょう。
いい出会いもあります!
女性の職場は、意地悪や噂の好きな人、人間関係をかきまわして喜ぶ人が誰かしらいるのは事実です。
しかし、それと同じくらい、他人の事情に理解を示してくれたり、仕事に真剣に向き合っていたり、尊敬できる人はちゃんといます。
つまらないトラブルに巻き込まれずに、あなたはあなたの仕事をきちんとこなしていれば、そうした人々と、良い仕事をしていくことができるでしょう。
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