私には10歳上の友人がいます。
仮にサワコさんとします。

彼女はもとシングルマザーですが、子供はもうそれぞれに独立して幸せな再婚をしています。

旦那様と始めたお店もうまくいっていて、シンママ友達の間でも希望の星的な存在。

先日、サワコさんが自分の離婚について話してくれたのですが、その中で私自身について気づかされたことがありました。



「いないこと」にしていた

サワコさん「夫の不倫と相手の妊娠が直接の離婚の原因だけれど、私にも少し原因はあったなと思うこともあるのよ」

へれん「えっ、そうなんですか」

サワコさん「うん。あのね、あまりにも家事も育児もしないで、家にいるときはただ自分のしたいことをしている夫に腹をたててもしかたないと思ってね。いつからかな・・『夫はいない』って思うことにしていたの」

へれん「ああ・・。」

離婚の原因

サワコさん「『仕事で疲れているとはいえ、もう少し協力してもいいんじゃないか』と最初のうちは言っていたけど何も状況は変わらないしね。子供の前でしょっちゅう喧嘩するのも嫌だし。それなら、もう『この家には私以外の大人はいない』と思うことにしたの。」

「もちろん、無視したりとか冷たくしたりしてないし、ましてやそれを口に出したりもしていないの。ただ、そう思うことで私もイライラしないで割り切ろうとしていたのよ」

「でもね、たとえ口に出していなくても『いないこと』にされているというのは、きっと伝わっていたのよね。だとすれば、夫が不倫に走った原因は私にだって全くないワケじゃないのかもしれないな、って思うの」

 

この話は私にとってかなりショックでした。

私も、結婚生活のなかでサワコさんとまったく同じことを考えていたからです。



そのほうが楽だから

私の元夫も、家のことも子供のことも全くしない人でした。

疲れているのは私もわかっていたので平日の夜や休日の午前中は構わないと思っていましたが、休日昼以降もただテレビを見ているだけの夫にはストレスがだんだんたまっていきました。

たまに日曜日の朝なのに起きてきたなと思うと、それは自分の趣味の集まりに行く時。

同世代の家族が多いマンションに住んでいたので、窓の外を見ると子供と楽しそうに遊ぶパパさん達が見えて、いつもうらやましかった・・・。

「小さい子供がいるのに、この人は自分のしたいことしかしないんだな」

と夫のことを思ううち、いつしか

「もう、『いない』って思う方が私の気持ちが楽だ」

と思い、ゴロゴロしているときの夫は『いないこと』にしてきました。

ちょっと何かを頼んで嫌な顔をされるぐらいなら、いないと思って全部自分でやったほうが腹も立ちません。

いや、別に、夫の分だけおやつを用意しないとか、夫だけ残して出かけちゃうとかそういうことではないですよ(汗)

「ここに大人は私だけだから」と自分に言い聞かせながら淡々と仕事をするようにしていただけです。

 

それでも、今思えばなんという淋しい状況だろう・・と思います。

 

あの頃のこと、サワコさんに言われて初めて思い出しました。

『いないこと』にされていたら、口や態度には出していなくてもきっと伝わっていたのでしょうね。

そもそも自分が最優先な夫が良くないよね、とは今でも思っていますが、もっとうまくやれる方法もあったのかな・・。

ま、あのときは私も若かったし、離婚したからこそこんなふうに振り返れるというものです。

 

サワコさんに

「私も全く同じです・・!そうか、うちもそうだったのかもしれません・・そうか。」

と言ったら、

「まあ、今となっては仕方ないよね。何もしない大人なら、いっそいない方が腹が立たないのは事実だし。だって離婚した今、ひとりで大変かもしれないけどストレスはずっと少ないでしょ?」

と言われました。

「ええ、確かに・・そうですね(笑)」

 

離婚そのものに後悔はないし、今は幸せです。

ただ、わたしの今後の人生で人と関わっていく中で。

だれに対しても『いないこと』にだけはせず、ちゃんと向き合っていきたい・・と考えさせられたできごとでした。