ときどき、近所の簡易郵便局に行きます。
人口が少なく、高齢者ばかりの地域なので、あっという間に顔も名前も覚えられてしまいました。
ATMすらない簡易局なため、お金を下ろす時は窓口で通帳を渡して、おばちゃんの席のところの機械で出金してもらいます。
おばちゃんが暇な時は、下ろしたあと、すぐに通帳を返してもらえず、じーーーーーっと見た後、
「お金貯まってきたから、定期にしない?」
とか聞いてきます。
田舎にはプライバシーとか、余計なお世話とか、そういう意識がとても薄いです[wp-svg-icons icon=”pacman” wrap=”i”]
以前、都会の土地の値段や固定資産税の話をしていたら、
「あら!都会は税金も高いわね!〇〇さんのとこなんか、5000円ぐらいだったわよ」
とか言われて、うわーと思ったことも。
ま、おばちゃんは悪い人ではないし、定期預金にするとオマケをたっくさんくれるので、そのあたりはわたし的には帳消しです。
この間、おばちゃんからいきなり
「へれんさんはさ、なんで離婚したのよ」
と聞かれました。
(お、直球きたな!)
おばちゃんは前から聞きたくて仕方なかったようです。
で、「田舎の人だし、けっこう高齢だからドン引きするだろうな」と思いつつも、でも正直に
「なんかね、別々のほうが幸せだなあって気づいてしまったんですよ」
と答えました。
ちゃんと話せば他にもいろいろありますけど、今思えば本当にこれが一番の理由です。
ところが
おばちゃんは電気に打たれたように一瞬固まりましたが、次の瞬間目を見開き、
「あ、あんた!そうだよ!それはそうだよ!」
と予想の斜め上な反応でした。
いつも一緒に局の仕事をしているご主人が留守だったので詳しく話を聞くと、おばちゃんはご主人とふたりで簡易局をやっているのに、新しい機械が導入されるたびに面倒がって全部おばちゃんに押し付けるのがいやでたまらないそうです。
それから、ずっと同じように働いてきているのに、若い時から一貫して家事を一切やらないことも長年の不満だそうです。
おばちゃんの結婚生活に対する不満は相当のもののようでしたが、かといって私のように、暴力とか借金の問題もなく別れるという発想はないですよね、昔の人ですから。
そういうおばちゃんにとって、私の離婚理由は衝撃かつ痛快に感じられたようです(苦笑)
あれもみんなにしゃべっちゃうのかなと思いましたが、私が子供に話している内容と同じだし、まあいいか。
それにしても、本当に、人のことって話してみないとわからないものです。
コメントを残す