ドラマなどでよくシングルマザーや子供が両親そろった親子をさびしそうに見ているシーンがあります。

離婚の事実を自分の中で処理しきれていないときって、ああいうのを見ると、自分の家が家族として不完全なような気がするんですよね。

でも・・みんな、聞いてみるといろいろ、本当にイロイロあるものなんです。

「みんな仲が良さそう」「幸せそう」

次女がよく家に連れてくる友達のお母さん。

ときどき学校で顔をあわせたら会釈をする程度でしたが、先日学校の親子イベントのときに一緒になり、長く話をする機会がありました。

よく聞いてみたら、その家も母子家庭。

田舎では母子家庭が都会より少ないから嫌だと、彼女はなんとなくそのことをあまり大っぴらにしないようにしている雰囲気。

「へれんさんは全く気にしてない感じだし、悲壮感がないね。なんで?」

と言われ、

「そうかな・・だって別に、いま不幸じゃないしね」

という私。

それから、私が

「結婚してても別れてもみんなそれなりにいろいろあるよ。あなたは不幸なの?」

と言ったら、

「うん、実はすっきりしたし気楽な部分もある。だけど、ああやって夫婦揃ってみんな仲が良さそうだし・・・」

と他のファミリーを羨ましそうに見ていました。

ぶっちゃけたらぶっちゃけられた話

私もそういう気持ちを持っていた時期は確かにありました。

自分さえ我慢していれば、家族としての形は続けられたのかもしれないのに、私のせいで世間なみが保てなくなってしまうのか。

離婚前提で地方へ移住することを決めたとき、自分を偽らないでいい開放感と同時に罪悪感もありました。

 

移住する日が近づいてきたころ、仲の良かったママ友に、私たち母子が引越しをする旨を告げました。

理由として、離婚するつもりだからということに加えて元夫の女性関係などなど包み隠さず話してしまいました。

離婚後もこの土地に住むのであれば、そんなことまで話さなかったと思います。

「どうせ、もうここには戻らないなー」という気持ちがそうさせたのでしょう。

すると驚いたことに、彼女たちが口々に

「実は、うちもこのあいだ携帯を見て浮気がわかって・・・会社に言うよって女を脅かして、別れさせた」

「旦那が酒乱で、酒を飲むと信じられないような暴言を吐くので子供が病んでいる」

「うちも浮気はあるし、キレると何時間も正座させられて説教される」

「義母が借金を何度も作ってきては、夫が家の貯蓄から後始末している」

旦那さんの浮気や、酒乱、モラハラ、マザコンの悩みを打ち明けてきました。

それぞれのママ友と私の一対一で話したこと、私がもう転居すること、そして、私が自分のぶっちゃけ話をしたことで、幸せそうに見えた彼女たちからは想像できないような修羅場や悩みを話してくれました。

 

そのとき、

「あ、みんな言わないだけで、いろいろあるんだ!」

と、当たり前といえば当たり前のことを実感しました。

 

そして、

「ほとんどの幸せそうな家庭って、誰かのガマンの上に成り立っているのかもしれないな・・・」

とも。

 

それからしばらく、どんなに真面目そうなパパさんを見ても

「この人だって、もしかしたら・・・!」

と思ってしまうようになったのはちょっと困りましたが(笑)、もう私は他人を見て安易に「幸せそう」「うらやましい」とは感じなくなりました。

母子生活が始まって、子供に大きな喪失感を感じさせてしまったことは事実です。

「あとで大きくなったらわかってくれる」ことと、今の子供の気持ちが傷ついてしまったことは別だと考えています。

大人になったその子がタイムマシンに乗って子供時代の自分を癒せるわけではないですからね。

あいてしまった穴は、時間をかけて別の形にかえていかなければなりません。

 

ただ、幸せの度合いが「離婚<夫婦」「母子家庭<両親そろった家庭」だなんて、世の中そんな単純なものではないということをわかっていれば、人のことが羨ましいとは思わなくなります。